ちょっと前のものですが、再掲致します。
というのは、ますます「陰」の時代化している感じがするから。
操体は進化しています。一般的(あるいは治療家の方々)には、農文協から出ている「万病を治せる妙療法」が有名ですが、操体の原理原則は変わっていないものの、実技(診断と治療)は最新のものとは大きく異なっています。
それには、時代の変化が大きく関わってきています。
陰陽の時代は約800年周期で巡ってくるそうですが、男性原理的な「陽」の世界が終わり、陰の時代に入ったのが、1945年(昭和20年、終戦の年)で、現在は本格的に、女性原理的な「陰」の時代に入っているそうです。数秘学、女性性を表す「2」の時代に入り、占星術では、戦闘的な魚座の時代から、調和を表す水瓶座(アクエリアス)に入りました。時代は確実に「陰」「女性性」の時代に入ってきているのです。また、東洋医学では「実」と「虚」という診方もしますが、1980年代から「実」ではなく「虚」的な患者が増えてきたという話もよく聞きます。
例を挙げると、「実」というのは、押してすぐわかる大きなしこりがある、腫れている、熱を持っているなどの箇所を指します。「おこっている」とも言います。「虚」というのは逆に、やわらかくて元気がない状態で、押してみると奥のほうに小さなしこりがある、という状態です。また、うつ病などのメンタル的な疾患も増加しています。
つまり、橋本敬三先生が現役の頃の患者の疾患と、現在の疾患は違うということに目を向けなければなりません。
これは、他の先生方も言われていますが、例えば指圧の浪越徳治郎先生のお弟子、浪越ヨーロッパの小野田茂先生(小野田先生も当講習の先輩です)によると、浪越先生の時代の指圧では効果がない、ということに気づき、Aze Shiatsuという、指圧の心は受け継ぎながらも、より進化した指圧をされています。
橋本先生がそれまでの「楽」をききわけさせる操体に限界を感じ、「快」(きもちのよさをききわければ、よくなる)へとシフトチェンジしたのは、偶然にも1982年(昭和57年)のことです。1982年は、橋本先生が85歳、今先生を代診とし、現役を引退した年でもあります。
1982年は、操体にとって重要な年に当たります。三浦先生はその後5年以上の歳月をかけて「快適感覚による分析」を体系化させたのが、第2分析です。
第二分析と、第三分析、それ以降を学べるのは、
操体法東京研究会の定例講習です。