いかなる手技療法にも応用できる「からだの使い方、動かし方」。
施術者がからだを壊さない方法。
それは、テクニック云々以前の問題です。いくら腕が良くても、自分のからだが壊れてしまっては元も子もありません。
GWの操体プレミアム・ベーシック講習でその「コツ」学んでみませんか。
末永く元気で現役で活躍するには「からだの使い方、動かし方」が必須です。
以前鍼灸師の方から聞いた話です。
鍼灸の学校を出て、治療院に就職したのですが、指圧やマッサージをすると、とても疲れるのだそうです。先輩からは「手を一回壊して一人前」と言われ「慣れてくれば疲れなくなるよ」と言われたのだそうです。
指圧師の方にも「親指を一度壊して治ったら一人前」と、聞いたこともあります。
これは逆ですが、ある手技療法関係者から(勿論操体ではない)「大声は言えないけれど、患者(お客)を一度壊すくらいのことをしないと一人前になれない」という話を聞いたことがあります。
また、私も色々な整体や手技療法関係者に話を聞いたことがありますが、「施術者のテクニック」には腕を磨いているけれど、施術者自身の「からだの使い方、動かし方」について、習ったという話は聞いたことがありません。
多分、経験を積むうちに、からだの上手い使い方を自然に体得するのでしょう。
他の他力的手技療法と操体の違いの一つは、
「操体法は、操者自身もからだの使い方、動かし方をマスターしているため、
からだを壊さない」
ということが挙げられます。
例えば、足趾の操法®ですが、最初は30分やってへとへとになりますが、からだの使い方、動かし方(その他秘伝あり)を体得すれば、4時間通しでやっても大丈夫です。
これは、からだの使い方、動かし方が法則(ルール)に則っていれば、
「運動効率がよく、疲れにくく、フォームが美しく、心身が安定(平静)」になる、ということです。
操体を学ぶには、まず、今までのからだの使い方のクセをリセットする必要があります。それまでの人生で、少なからず何らかのクセを抱えていることがあるからです。
昨年6月、東京国際仏教塾の修行で、鹿野山禅研修センターに行った時のことです。
坐禅堂に移動する時、長い渡り廊下を渡ってゆきます。
その際ですが、集団で歩く時、ドスドス・・・と凄い音がします。
私は夜、誰もいない時に、渡り廊下を「操体の作法」に従って歩いてみました。
音はしませんでした。
先月、この映画を観ました。空海役の染谷将太さんが「空海の歩き方を工夫した。フワフワ歩いているような感じ」のような事を言っていました。
もしかすると、この歩き方かもしれません。
また、私の禅の先生である、曹洞宗の中野東禅先生に聞いたのですが、色々な宗派のお坊さんが集まって合宿をした際、日蓮宗のお坊さんから「曹洞宗の坊さんは、どうして歩く時にからだが揺れないのか」と、聞かれたことがあるそうです。
これは「作法」が身についているからでしょう。
つま先から指先、頭のてっぺんまで、気を遣って意識を置く。
歩く時ドスドス音がしない。フワフワっと歩く、からだが揺れない。
これらは、全て操体の「からだの使い方、動かし方」で対応できます。