春のフォーラム開催のご案内です。
今回のテーマは「操体法の実技。介助補助のやり方」です。
なぜ、あなたの操体臨床は上手くいかないのか?(きもちよさをききわけてもらえないのか?)
その理由の一つが「介助補助ができていない」ということ。
また、昔は「抵抗」と言っていましたが、なぜ「介助補助」になったのか。
その辺りを復習も兼ねて、やっていきます。
なお、三浦寛先生の実技指導もありますが、お約束どおり?最新情報をお話していただけるかと思います(見ている方はいつも「そこまで言う?」と、ハラハラします)。
以下は畠山が書いた「開催にあたって」。
2022年春季東京操体フォーラムのテーマは 「操体法の実技。介助補助のやり方」に決まりました。
今回も、残念ではありますが、ハイブリッド開催で行います。
2020年の春のフォーラムは、4月29日に開催されました。当時東京は、最初の緊急事態宣言の真っ最中(第一回:2020/4/7~5/25)。
いつもは市ヶ谷のルーテル市ヶ谷センターで開催していましたが、殆どのメンバーが外出できない状況になりました。 今回は中止か開催か、決断を迫られました。
丁度オンラインでの会議が始まった頃でしたが、幸いにも畠山は以前からオンライン会議を頻繁に使っていたこともあり、 三軒茶屋の講習会場からのオンラインでの開催を決めました。
あれから2年。殆どの東京操体フォーラム実行委員メンバーは、三軒茶屋の講習会場に戻って来ていますが、数人のメンバーは、まだ自宅からオンラインで参加の状態が続いています。
そして、東京操体フォーラムも回数を重ねましたが、オンライン開催になると、どうしてもテーマが座学や理論的なことに偏りがちです。
前回2021年秋季フォーラムは「アート」というテーマで、アートと操体の関連性や、創始者橋本敬三が、若い頃「白樺派」の文学青年として、文芸活動をしていたという発表をしました。
しかし、操体の面白さは、やはり実技です。
「そろそろ、実技をやろう」という話になりました。
ご存知かと思いますが、「ドクターX」というドラマがあります。
「これは1匹狼の女医の話である。 たとえばこの女、群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスとたたき上げのスキルだけが彼女の武器だ。 外科医・大門未知子、またの名を、ドクターX。」
この中で、印象深いナレーションがありました。
「外科医の手術力は最初のトレーニングで決まる。 どれほどの熱意を持って手術を学ぶか、どれほどの上手い外科医の手術を見るか。川の水が流れるように基本手技を反復し、美しい最終術野をつくる。それが理想の手術。」
この言葉ですが、外科医に限らず、我々のような手技療法家にとっても全く同じ事が言えます。
操体法で言い換えてみると
「操体法の臨床家の腕は、最初のトレーニングで決まる。 どれほどの熱意を持って操体を学ぶか、どれほどの上手い操体臨床家の実技を見るか。川の水が流れるように基本を反復し、美しい操体臨床を行う。それが理想。」
と言えます。
「名人は所作が美しい」と、操体の創始者、橋本敬三先生も書いておられます。
また、操体の臨床を傍から見ていて「フォームが美しいな」と思える場合は、上手く行っていることは間違いありません。
「最初のトレーニングで決まる」 なぜ「最初」なのかというと、最初に「ヘタな指導」を受けたり、自己流だと、ヘンなクセがつきます。
例えばそれが1年でついたクセだとすると、修正に3年かかるのです。
これもよく言われることですが、美術品の鑑定をするには、最初に「本物」を見ておかないとダメなのだそうです。
最初に贋作やレプリカを見てしまうと、鑑識眼が曇るとも言われています。
東京操体フォーラム実行委員のメンバーの中にも、最初に操体を学んだのが「操体法東京研究会」ではなかった、というメンバーも いますが、彼らは(私も含めて)苦労してからだの使い方、動かし方を一旦分解し、再構築しました。
フォーラム実行委員は、分解・構築をすることができましたが(大変でした)、受講生の中には、習い覚え身についた変なクセが抜けず、勉強をあきらめた人もいました。
「最初だから、そこそこの先生でいいや」ではいけないのです。
「最初だから、最新の、最高の先生の実技を見て、体験すること」が必要です。