操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

仙腸関節と操体。

こんにちは。TEI-ZANの畠山裕美です。

先週末は東京国際仏教塾曹洞宗専門課程の5回目の最終回の修行のお手伝いをしてきました。

 

歴史ある町田の簗田寺さんというお寺です。イベント活動や宿坊、坐禅会にも力を入れています。

 

東京操体フォーラム相談役の巻上公一さんもこちらでライブをしたことがあるそうです。

 

また、方丈さん(曹洞宗ではご住職のことをこう呼びます)が、ボランティアでネパールに学校を作る活動をしていた頃、現地の人に「日本人から習った」と、アイロンで患部を温めるのをやってもらったそうで、私はこれを聞いた瞬間「快◯◯だ!」と閃きました(わかる人にはわかる笑)。

 

後で三浦寛先生に伝えたら「瓜生さんじゃないか」と、受けていました。

世の中狭い。。。

 

さて、表題です。

先日ギックリ腰の方のところに呼ばれて施術に伺いました。

 

布団にうつ伏せになって、我々は言いませんが片方の膝を腋窩に引き上げる「片足引き上げてるカエルのような格好」をしていました。

 

聞いてみると、この格好だと痛まないとのこと。

 

そして「股関節に激痛が走る」とのこと。

 

「股関節」と、訴える場合、股関節ではないことが多いです。

鼠蹊部を股関節と思っている人もいますし、腎臓が痛いというので聞いてみるとやっぱり鼠蹊部だったとか。

 

診断(第四)を通してみると、右の仙腸関節

 

ギックリ腰にも種類がいくつかありますが、仙腸関節(骨盤の1番大きな骨、寛骨と、仙骨を繋いでいるところ)をやることもあります。

 

そもそも関節、と言っても肘や膝関節のように動きがあるというよりも、寛骨と仙骨を繋いでいる磨りガラスのような面だと思っていただければ。

 

大昔は「仙腸関節は動かない」と言われていましたが、ここ数十年は微妙に動くとか、微妙な動きでも全身の状態に関わる、と言われていました。

 

AKAとか仙腸関節に直接アプローチするものもありますが、直接動かしたりするのは、操体っぽくありませんし、直接触るのは避けたいところです。

 

しかしながら、操体には仙腸関節に効率的にアプローチする方法があります。

「万病を治せる妙療法」の64ページです。

仙腸関節稜」という言葉が出て来ますし、仙腸関節の位置もイラストで描かれています。

 

ただ、これをちゃんとできる人がどれくらいいるかは、かなりナゾです。

私自身は三浦寛先生から「橋本先生はこうやっていた」というのを習いました。

が、かなりテクニックを要します。

 

そして、このイラストでは多分わかりません。

 

私なんぞは「もしやわざとわからないように書いてあるのでは」と思うくらいです(汗)

 

操者のポジションについての記載などが欠けているので、このイラスト通りにはできないでしょう。

 

1番大事なのは、操者のポジションや、操者のからだの使い方なんです。

この本には、肝心の「それ」が抜けているんです。

(私達は講習で「それ」を習うんです)

 

しかし、これ、上手くいくと確かに仙腸関節系のには、奏功します。

 

実は私、これが大好きなので、20数年かけて、男性に比べたら小柄な私でも効率よくできるように、改良しながら使っています。自分で動診を操法を育てているという感じですし「新重心理論」にも対応できます。

 

また、仙腸関節に対しては、あと何種類かアプローチ法があります。仙腸関節付近以外から、遠方からアプローチする方法です。

 

第一分析でもできます(私も第一分析をやらないわけではないのです)。