操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

「からだ」は「操者を選ぶ」

一昨日の「視診触診講座」の話です。

新しく参加したメンバーがいたので、
「膝窩ひかがみ」の説明と触診からはじめました。

 

ひかがみ」というのは膝窩(膝のうらのくぼみ)の
ことですが、操体の臨床では、必ずといっていいほど
ここを診ます。


というか、
ひかがみの触診のやり方で、
「その人の操体のレベルがわかる」と言っても
過言ではありません。

 

釣りは「へらぶなにはじまってへらぶなに終わる」と
聞いたことがありますが、
操体も「ひかがみに始まってひかがみに終わる」
と言ってもいいかもしれません。

 

それくらい大事な「診断分析ポイント」です。

 

さて、ある方に被験者をお願いし、
参加メンバーに順々にひかがみの触診をして
もらいました。

 

その時、被験者役のSさんが面白いことを言ったのです。

 

「触れる人によって、開いたり閉じたりします」

 

どういうことかと言うと、
触診する人によって、ひかがみというか、からだが
その「素顔」つまり圧痛硬結を見せたり
ひかがみが閉じてしまい、情報公開?を拒んだり
するのだそうです。

 

「同じ被験者に同じことをしても、
操者によって反応が違う」ことがあります。

 

この人では反応がなかったのに
この人では反応する。

 

「同じ操体をやっても、効き目や反応が違う」

 

それは何故でしょう。

 

春のフォーラムや、GWの集中セミナーでは

その辺りをじっくりやろうと思っています。

 

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失せ物探し。GWは「練功セミナー」

以前、

ある女性が子宮筋腫を患っていた時、
話を聞いていた師匠が、
彼女の筋腫の個数と箇所を言い当てたことがあります。

 

彼女はぎょっとして、
「先生、何で分かるんですか?」と
聞きました。

 

これは、実は誰にでもできることなのです。
そんなに驚くことではありません。

 

しかし「そんなことあるわけない」とか
「科学で証明できないじゃん」という人には
できないでしょう。

 


例えば、昨年12月に開催された
冬季東京操体フォーラムの二日目、
三浦先生が「触れずに現象に変化を起こす」
(つまり触れずに被験者の症状疾患に変化を起こす)
ということをやっていた時です。

 

実行委員のIさんは、
アクビを連発していました。
彼は「よくわからん」と言っていますが、
からだのほうが反応するのです。

 

からだが正直だということですね。

 

つまり「きもちよさ」が
波動として伝わり、
彼が治療を受けているのではないのに、
からだにに何かしら変化が起こるのです。

 

また、フォーラム終了後の
懇親会の席で
「三浦先生の実技の時、痛かった首の辺りが
ジンジンしてきて、痛くなくなった」とか
「腰が痛かったけど痛みがなくなった」という
話を聞きました。

 

ちなみに、
私が昔外気功を教わった某センセイは、
50センチ程の経絡図が書かれた「経絡人形」に
赤いリボンがついた太い鍼を刺して、
ご相談者の症状疾患を治していました。

 

 

このセンセイは、台湾に何度も行って、
そのスジのセンセイに何度も頼み、
そのセンセイも神様に「教えていいか」と
お願いし、許しを得て、
気に入ってもらって教わったと言っていました。

 

 

私は20年前に、
全く別のルートで「見えないものを観る」
という訓練をしていたので、
驚いたりはしませんでした。

 

ちなみに、私は
「失せ物探し」が得意です。

 

自分の失せ物探しはあまり得意ではないのですが、
他人の失せ物はよく見つけます。

 

先日も同じ人の失せ物を(それも結構大事なもの)
3回連続して見つけたので
「すげぇな」と言われました。

 

何故見つかったのかよく分かりませんが、
変なところにはさまっていたり、
引っかかっていたりするのです。

 

失せ物ではないですが、
子猫が鳴いているのが聞こえてしまい、
塀の裏をのぞいてみたら、
生まれて間もない子猫が木の枝と塀の間に
引っかかっていました。

 

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★手のひらサイズだったのに、今は巨大化しています。。。

 

 

で、話は戻りますが、

私はこの外気功のセンセイに、
鍛錬法を学びました。

世の中にある
この手の能力を発動させる訓練には
共通点があります。

 

それは「変性意識状態」をつくること。

 

練功も、水晶玉を観ることも、
呼吸法も、大抵はそこに行きます。

 

というわけで、
昨年のGWは、この「練功」の訓練をやりました。

 

受けた皆さんを観ていると
(受講したのは、操体法東京研究会の受講生が中心)
あきらかに
「手のパワーが増した」
「手が温かくなった」
「なんだか臨床家の手になってきた」
というのがわかるのと、

勉強してきた時間もあると思いますが、
立ち居振る舞いが変わってきました。

何と言うか、貫禄というか、オーラというか

「何か醸し出してる・・」みたいな。

 

ちなみに、この「練功」は、人に見られてはいけないのですが、
(何故だかわかりませんが、そういうことになっているので)

 

ある方は一歳未満のお孫さん(一歳未満ならいいと思います)
が、鍛錬の様子をそっと見ていて
真似するといって笑っていましたが、

そんな幼児、いや乳児だろ!みたいな
赤ちゃんがやるなんて、
この子は将来どんだけじゃ~

 

とか、思わずたのしみにしてしまったりするのでした。

 

 

長くなりましたが、ゴールデンウィーク

今年もこの「練功」と、
三浦先生の「診方」の「特別講習」を予定しておりますので

ご案内が欲しい方は、

私宛に「GWのセミナー」ということでメール下さいね。

 

 

 

大阿闍梨の言葉。

先日、島地勝彦先生から
「塩沼さんという大峯千日回峰を達成した大阿闍梨と対談したので
是非『倶楽部shimaji』を見て、三浦先生にも印刷して見せて差し上げて下さい」
というお言葉を頂いた。

早速チェック

gendai.ismedia.jp

 

塩沼大阿闍梨は、私がコドモの頃
仙台の親戚とよく行った秋保温泉
開山なさっている。

 

今までに吉野金剛峯寺の千日回峰を満行なさった
のは、塩沼大阿闍梨を含めて二人しかいない。
(ご存命なのは塩沼大阿闍梨のみ)

 

この、島地先生との対談を読み、
元々神社仏閣好きな私は早速何冊か
大阿闍梨の著書を購入して読んでみた。

 

私は両親が宮城産まれなもので
(自分は東京品川生まれだが、
江戸と東北という気持ちがある)
大阿闍梨が仙台生まれというだけでも
贔屓目たっぷりなのである。

 

 

人生でいちばん大切な三つのことば

人生でいちばん大切な三つのことば

 

 

ここで、大阿闍梨は「ほめて育てる」という教育に
疑問を抱いたと書いている。

 

私も少し前に書いたが、親には滅多にほめられたことがない。

これは、自分にとってはありがたいことだと思っている。

 

また、子供の頃に「ほめる」と「甘やかす」を
混同して育てられると(ほめと愛情と言ってもいい)
「ほめられることによって自分が認められている」
「ほめてもらわないと自分の価値観を感じられない」
という「かまってちゃん」になる。

いい年の大人になっても、他者に「ほめ」を
要求することになるのだ。

 

ほめるのは悪い事ではない。
ダンナが妻をほめるのは家庭の平和につながるし
人間関係の潤滑油にもなる。

 

親とか爺さん婆さんが子や孫をほめるのは当然である。

私がうちの猫を無条件で愛でるのと変わりない。

 

そして、前にも書いたが

50代後半のオヤジが、私に向かって
「橋本先生は子どもはほめて育てろと言いました」というので
私は(にやりと笑って)

「子どもじゃないだろ」と言ったのである。

 

師弟関係で師匠は弟子をほめないのは当然である。

 

師匠が弟子を諸手を挙げてほめるというのは
(それも若い弟子を)ほとんどないことだ。

 

むしろ苦言を言ったり怒ったり叱ったりするのが
師匠なのだ。

 

操体法東京研究会定例講習。

昨日は、午前中が私の「視診触診講座」

午後が三浦先生の「定例講習」でした。

午前中の後半は三浦先生も顔を出して下さり、

橋本敬三先生はこういう風に触診をなさっていた」
という再現。

 

こればかりは、橋本敬三先生が現役時代に
近くで臨床を見ていた人が知っていること。

 

操体は、時代に合わせて
(人間のからだも、50年前と現在では、
症状疾患の現れ方が違います)、
よりよい診断・分析ができるように進化していますが、
こういう「診方」や、用語は結構橋本敬三先生時代の
言葉を踏襲していたりします。

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橋本敬三先生の触診の仕方」というのは、
非常に特徴があります。

 

例えば「膝窩の触診」にしても、
単なる書籍などの情報のみだと、
どれくらいの加減なのか(強さ、程度など)
クライアントにどの程度の「逃避反応」を求めるのか
というのは伝わりません。

(というか、私のところにいらっしゃる方の
殆どの質問が「加減や程度」がわからない」というものです)

 

これは、実際に「からだ」をとおして体験するのが一番です。

 

 

花粉症と操体。2016

私は「免疫力アップ」(勿論操体もアップにつながるのですが)のため、お世話になってなっているクリニックがあります。

 
花粉症も数年前になりましたが、そんなにひどくなく、漢方薬飲んでれば大丈夫です。
夜にコンタクトレンズを洗う時はレンズを見るたびに「すごく花粉付いてるなー」と思います。
 
知り合いには、花粉症の季節は北海道に逃げるとか、
あるいは6月までできる限り外出しないという方もいます。
 
クリニックのドクターに聞いたところ、今年は暖冬のせいで、花粉症の発症が早まっているそうです。
 
私の知り合いは「1月2日から花粉症が発症した」とのこと。
 
看護師さんは、インフルエンザが少ない、と言っていました。
 
さて、花粉症の時期になると気になるのは、頚椎です。
大抵、頚椎のある箇所に圧痛硬結が出現?します。
これは、関係ありと見ています。
実際「花粉症っぽいから首調整して」と、毎年春にいらっしゃる方も。
 
これが抜けると「ハナがスコーンと抜ける」のだそうです。

頸椎が上手く調整されると、
「ハナが通った」「視界が明るくなった」という
感想をいただきます。

そして、私の観察から言うと、
普段から「ハナの調子が悪そう」
「おい、ハナかめ!」(受講生とかですが)という場合、
ほぼ頸椎になにかあります。
 
 
まあ、花粉症になる前に、
普段からのケアが大事です。
 
 

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易の学校の近所の貫禄あるお猫様。

整形外科に行った話。

やってしまいました。

手の甲に錆びた釘(のようなもの)を刺してしまいました。

血が出なかったので、血を絞り出し、
傷口を水洗いして絆創膏をはりましたが、
なにせ夜だったので、様子見です。

 

朝起きると、手の甲がぱんぱんに腫れていました。
あきらかに炎症を起こしているようです。

 

こういう時は、病院に行くに限るので、
近所の滅多に行かない整形外科へ。

 

ここは、広い場所にベッドが8台くらいあり、
PT(理学療法士)がリハビリをしているのが見えます。
PTの数多いな。

最近のマッサージベッドって
「マッサージ終わりました」って教えてくれるのか。

痛そうなリハビリだな・・


ほほう、この整形外科の先生、
AKA 博田法(関節運動学的アプローチ)
をやってるんだ。
AKAは予約がないと受けられないわけね(多分保険治療外なのかな)。

など、業界リサーチを少々。

 

★近年はAKAというのは医者じゃないと出来ない
と思うのですが、20年前くらいは結構一般の治療家もやっていました。
最近は「博田法」という言葉をつけているみたいですね。

 

私もSOTとか(今SOTってやってる人いるんだろうか・・・。
って、うちにもSOTブロックあったけど)と一緒に習った記憶が
ありますが「こりゃ私には向いてない」と思った記憶があります。

 

★そして、20年位前、渋谷の某整体スクールの依頼で
操体の講習をやった時、AKAをやっているという
スポーツトレーナーが「操体には参りました」と言ったのです。


何故参ったかと言うと
「私達が20分くらいかけてやる仙腸関節へのアプローチを
操体は10秒でやっちゃうんですよ???」
ということを思い出したのでした。

 

その時でしょうか
「あ、操体やっててよかった」と思ったのは。

 

そして治療の順番が回ってきて
予想通り抗生物質入り軟膏と、
抗生物質と、痛いからロキソニンと、胃薬が出ました。



抗生物質が効かないと困るからまた来てね。
効かなかったら点滴」と、整形の先生に言われ
病院を後にしました。

 

お陰様で薬が効いて、
その後すぐ個人レッスンとか施術でした。

 

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新年の読書。

 

最近読んだ本をざざっと。

現代人の祈り (サンガ新書)

現代人の祈り (サンガ新書)

 

ネットでの匿名による誹謗中傷などは「現代の呪いである」という
のが釈先生と内田先生のお話。

 

「交渉上手」は生き上手 (講談社+α新書)

「交渉上手」は生き上手 (講談社+α新書)

 

 たまに「サロン・ド・シマジ」でお見かけする、
「総会屋」を株主総会から一掃した久保利先生の著書。

 

水木しげる先生の本。
「水木サンの人生は80%がゲーテです」。

戦争の悲惨さを体験している先輩が
あちらに行かれてしまいますね。

 

すべてがわかる384爻易占い (説話社占い選書5)

すべてがわかる384爻易占い (説話社占い選書5)

 

 易は六十四卦あります。それぞれは、
六本の陰陽をあらわす棒の組み合わせです。
そして、その六本の棒
(下から初爻、二爻、三爻、四爻、五爻、上爻)
ということが多い。他の言い方もあります)。
それぞれがついている場所に意味があります。

64×6=384 通りの解釈ができます。

 

大抵の易の入門書は64卦の説明で終わっていますが、
これはもっと細かい説明になっています。

六十四卦のみで、素晴らしい解釈をしているのが
(敢えて爻については記載していない)
この本です。

 これは最近読んだ本ではありませんがご紹介。

 

18歳から考える国家と「私」の行方 〈東巻〉: セイゴオ先生が語る歴史的現在

18歳から考える国家と「私」の行方 〈東巻〉: セイゴオ先生が語る歴史的現在

 

 

 

インタースコア: 共読する方法の学校

インタースコア: 共読する方法の学校

 

 松岡正剛先生の「歴史の本」と、
私も第二期の生徒と第五期の師範代をつとめた
編集学校15周年ということで執筆された本。

 

現象学入門 (NHKブックス)

現象学入門 (NHKブックス)

 

 フッサール現象学をやさしく?
解説した入門書。

 

こんな感じで読書をすすめています。

黄小娥の易入門

黄小娥の易入門