操体法大辞典

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操体で耳鳴りが治るのか?

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突発性難聴とか耳鳴りに悩んでいる方は意外と多いと思う。ところで、この本の著者は『耳も臓器』と言っている。普通の人は耳は耳だと思っていて、臓器だとは思っていないのではないか。しかし耳は非常に精密な臓器なのである。そして耳は派生的に皮膚と同じところから生まれている。勿論外耳は皮膚と繋がっているが、非常に感覚に優れた皮膚臓器と言ってもいいのだろう(耳が性感帯という方もおられますね・・・って以下自粛)。



難聴というのは、昔から「年のせい」と言われていたが、最近糖尿病との関連性が研究されているとか。



以前、人の話を全然聞かない人を知っていた。とにかく自分の話は人の迷惑も顧みず、延々と話すのだが、耳の穴辺りに触れると痛がるのである。自分の耳の穴に指を突っ込んでも痛くて突っ込めない。ある時、余りにも耳の中が変なので、耳鼻科に行ったところ、医者も驚くような耳垢の塊が出てきたらしい。耳垢はいいとして、耳の穴に触れると痛がるのは、おそらく子供の頃、親からああだこうだとうるさく言われ続け、『からだが、耳の穴をこわばらせた結果』なのかもしれない。



さて、『操体で耳鳴りは治りますか』と、聞かれることがあるが、耳の不調は、耳だけが悪いのではない。耳も全身の一部である。そう考えたら答えは導かれよう。



この本の著者は、生活習慣の改善で耳鳴りの改善も期待できると書いているが、最近「耳鳴りをピタリと止めて欲しい」あるいは「良く効く薬を出して欲しい」というような、一発治療的な効果を求める患さんの存在には困っているようだ。生活習慣を正さずに、症状だけ治して欲しいという無理難題を言い、薬が効かないとか一度や二度で良くならないと『効かない』と、ドクターショッピングに走るというケースである。

(ちなみに今はないそうだが、耳は薬の毒性に敏感で、昔は強い抗生物質のため、病気は治ったが後遺症で聴覚を失った、ということもあったそうだ)