操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

「膝と進化した操体」2016年秋季東京操体フォーラム

11月23日、東京は市ヶ谷の「ルーテル市ヶ谷センター」にて、2016年秋季東京操体フォーラムを開催致します。

http://www.tokyo-sotai.com/?page_id=1358

今回のテーマは「膝」と「進化した操体」の2テーマですが、膝のトラブルというのは本当に多いものです。

 

また、何ともなかったのに突然痛くなるのも膝だったりしますし、突然腫れたりするのも膝だったりします。

 

私も突然腫れることがあるのでびっくりしたりします。

 

ちなみに、操体で必ず操者がチェックするところは「ひかがみ」、つまり膝窩(しつか)、膝のうらのくぼみです。

 

ここの圧痛硬結をチェックするわけですが、我々は「プロなら10秒以内にチェックせよ」と言われます。また、ここは痛みを伴いますが、我々は被験者を痛めつけているわけではなく「診断してるんだから、きちんと診ろ」という橋本敬三先生の言葉に従って診ているわけです。

 

★また、これもよく言うことですが

ひかがみの触診で、そのヒトの操体のスキルがわかる」のは、本当です。

それほど奥深いものなんですね。


なお、これは「逃避反応」を診ていたりします。無意識の逃げる動きをチェックしたりしているわけですね。

また、いくら痛みを与えるといっても「イヤな痛み」(鈍く後々まで残る)、我々は「生殺し」と言っていますが、これはダメです。「秒殺」と言って、一瞬は痛いけれど、あとに残らない痛みでなければいけません。

というように、膝窩は「からだの歪みを写し出す鏡」ということで「ひかがみ」といいますが、それだけ大事なところです。

 

 

そして、考えてみると、膝の表と裏って働きが少々違うような気もしてきます。
そして、膝というのは、メンタル的なところや、スピリチュアルなところも関係しているような気もします。

 

 

自分を愛して!―病気と不調があなたに伝える〈からだ〉からのメッセージ

自分を愛して!―病気と不調があなたに伝える〈からだ〉からのメッセージ

 

 を読んでみると、膝の痛みというのは、感情的なレベルでいうと、「未来に対して柔軟に対応できない」つまり「傲慢(ごうまん)頑固な人、他人の忠告を受け入れることのできない人が膝の痛みを訴える、とのことです。

また、からだからのメッセージは「あなたは自分が柔軟だと思い込んでいますが、それはとんでもない自己欺瞞です、そんな思いこみは捨てなさい」ということでもあるそうです。

 

そして、ある説によると、男性の場合と女性の場合で少し違うのですが、パートナーとの関係を表すと言われています。

右膝には男性性、左膝には女性性なのだそうで。

つまり、男性で右膝に何かある場合は、自分に対して何か不満があり、左膝になにかある場合は、奥さんとかパートナーとのリレーションシップに何かあるとか。。。

 

今回の東京操体フォーラムでは、様々な方面から「膝」にスポットを当てるとともに、「進化した操体」にもスポットを当てます。

 

 

 

海峡三座。門司港観光の巻

さて、朝7時半にチェックアウトした我々は、小倉駅前の某コーヒーショップで目を醒まし、昨日から気になっていた「かしわうどん」を目指しました。

 

このお店、小倉の駅構内にあります。

「かしわ」というのは、東京人にはあまり馴染みがないのですが、煮こんだ鶏肉が入っています。

福岡育ちの三浦センセイによると、福岡のうどんともダシはちょっと違うそうです。

私がお店のおばちゃんに「ダシは何が入ってるんですか」と聞くと

 

「本社から送られてきているのを出しているだけだから、わかりません」

 

という答えが(笑)。

 

「アゴメインですよ」とかいう答えを期待していたんだが(汗)

しかしこのうどんは美味しいですな。。

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そして電車で門司港駅へ。

荷物をロッカーに預け、昨日から目をつけていたトロッコ列車に向かいます。

途中で海上保安庁の「灯台」を展示しているスペースがあり、しばし灯台や地形図を眺め「やっぱり海すきだわ」と一人納得。

そしてこれが

北九州銀行レトロライン 潮風号」です。九州鉄道記念館から、関門海峡めかり駅を結んでおり、日本で一番距離が短く、日本で一番スピードが遅いんだそうです。以前は長崎で走っていた列車だとか。

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クラシックですね~。

 

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トロッコ列車は途中でトンネルに入ります。その際、天井がライトアップされてとてもきれいです。これは二両目で、門司や関門海峡のお魚の魚拓だそうです。

トロッコ列車門司港駅に戻ってきた我々ですが、その後はレトロな区域に向かいました。

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これは、「門司港レトロ」の「はね橋」。ここは本当に港町の雰囲気たっぷりです。

港町って、何となく似てますよね。

貿易で栄えたところ、函館にもちょっと似てるかもしれません。

そしてお昼はどうしようかという話になったのですが、朝にかしわうどんを食べ、コロッケを買い食い、かといって焼きカレーを食べる時間もなし、ということで「焼きカレードーナツ」を買い食いです。

途中、師匠が骨董屋に寄りました。

そこに「はいからさん」の格好をした方がいました。ハーフアップにして、袴をはいて、バッグと傘がお店の入り口に置いてありました。

 

で、その方、男性でした。

わかるんですよ。

 

そして、そろそろ時間じゃないですか、ということで、今日のメインイベントが開催される「三宜楼(さんきろう)」に向かいました。

 

そして、これ、途中でみかけた自販機です。

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写真ではよく見えませんが、つめた~いビリケンは売り切れでした。

「何が出るかな?」を試した人が二人いまして(笑)、クリームソーダとカルピスソーダが出たそうです。

 

そんなことをしながら、我々は会場にゆっくり向かっていくのでした。

 

海峡三座。前夜祭

小倉に戻った私達は、早速ホテルにチェックイン。

泊まったのは「昭和のにほひ」のするビジネスホテルでした。これはこれで味があるなあ(笑)。

 

荷物を置いて私達は電車に乗って門司駅へ。一駅です。

門司駅門司港駅があるので、間違えないようにね。

そして門司駅には「ご当地キャラ」の「じーも」君。

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「これは一体??」
「錨?」
「魚肉ソーセージ?」などと色々話をしましたが、あとで「錨」は、壇ノ浦の合戦で、錨を抱いて入水したという平知盛の錨なんだそうです。

そして、魚肉ソーセージではなく、海坊主なんだそうだ。

 

そして、時間がちょっと早いものの、会場のカフェレストランに向かうと、既に入っている皆さんと、バルコニーでいっぷく中の松岡正剛校長を発見!

 

われら一行は早速会場に入り、松岡校長やスタッフの皆さんにご挨拶をしたのでした。

 

さて、今日の前夜祭では、東京操体フォーラム相談役でもある、新部健太郎さんが「舞踏」のパフォーマンスを披露します。

そして、同じくフォーラム相談役の川崎隆章氏(つい最近「まぼろしの大阪テレビ」を上梓)が、司会役ということで、蝶ネクタイで待機していました。

 

まぼろしの大阪テレビ: 1000日の空中博覧会 全番組表集成

まぼろしの大阪テレビ: 1000日の空中博覧会 全番組表集成

 

 また、会場を見渡すと、知った顔が結構いるわけで、なんだかウレシイわけですね。

 

 

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新部さんは水白粉でお化粧し、白い着物に巻物を纏って登場、中国武術のテイストも少し感じられる優雅で力強い舞でした。

 

ちなみに新部さんは太極拳八卦掌を指導していらっしゃいます。フォーラムでも八卦掌を披露していただきましたっけ。後ろのギターの音色もなんだか琵琶っぽかった気がします。

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そして、美味しいご飯も愉しみまして(ピッツアが絶品でしたよ)

お神楽についてのレクチャーなどを愉しみました。また、このお店はギャラリーも兼ねているので、写真の取りがいがありました。


そして、私が狙っていたのは、

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これです(笑)。

 

松岡正剛校長と、三浦寛先生のツーショットです(笑)。

 

これは、松岡さんが「(僕たち)骨格似てるよね」という話をしているところ。

確かにこのお二方、骨格が似てるんですよね。

たのしい時間はあっという間に過ぎ、お開きに。私達は小倉に戻ったのでした。

 

ホテルに戻ってから、コンビニで多少買い込み、師匠の部屋で少しばかり談義をしていたら、12時過ぎ。

明日のことを考えておやすみなさい。

 

 

 

海峡三座。下関と関門海峡の散策

少し遡りますが、10月第4週、九州に行って来ました。

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10月22日早朝、羽田空港に集合した私達(三浦先生、実行委員のT澤君)は、JAL福岡空港へ。

 

そこから地下鉄で博多駅に急いで移動、新幹線に乗って一駅で小倉へ。
小倉で電車を待っていると、駅のホームでIさんとAさんに遭遇。彼女達も目的地は一緒なのでした。

 

ところが、電車が脱輪したということで、電車が遅れているという情報が。
急いで来たのになあ(笑)。

 

しかし、なんとか門司港駅に予定の14時過ぎには到着しました。

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そして、知ってましたか?門司港の名物って、バナナの叩き売りなんです。

 

私、昔船会社にいたので、なるほどと思いましたが(日刊バナナニュース、みたいなのをチェックしていた)、バナナは船で日本に入ってきます。

門司とか神戸とか横浜に入るわけですが、門司に入ったバナナ、少し鮮度が落ちたりすると、東京や大阪に運ぶ前に、門司で売っちゃえ!ということで、叩き売りが登場したそうです。現在は地元の保存会の皆さんが、駅前でやっています。

 

それから船着き場に移動して、関門海峡を渡ります。

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乗っている時間は5分足らずですが、九州から本州へ。下関に着きます。

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雨の関門海峡

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下関の市場です。
やはり「ふぐ」が名物です。自由時間15分の間に、「フグのフライ」を立ち食いしました。今度もっとゆっくり来たい。

その後、安徳天皇をお奉りしてある赤間神社に参拝、耳なし芳一像などを拝観し、合戦で有名な壇ノ浦の古戦場へ移動。

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★実は小泉八雲のクラスを取っていたわたくし。

 

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壇ノ浦。義経の八艘飛び。
足元には大河ドラマのタッキーの手形が♪

大河の「義経」は、最終回泣けたよねぇ。。。
私の周囲の女子は皆「泣いた」って言ってたっけ。
美輪さんも鞍馬の天狗様の役で出てましたね。

もう一度見たくなってきた・・

 

そして、帰りは関門海峡の下のトンネルを歩いて帰ってきました。

門司港駅から小倉のホテルにチェックインして、夜の会場に向かいます。

 

損得勘定と操体。

「トク」「ソン」で思い出したが、

先日ビジネス関係の鑑定を頼まれ、占筮したところ「神仏を祀るによろしい」という卦が出たので、

「神棚とか、あるいはそういうのはどうなさってますか?」と聞いてみたところ、厄年にお参りに行ったくらいだとのこと。

 

「易で『神仏を祀るによろしい』と出ているので、商売繁盛の御祈願とか行ってもいいかもしれませんね」

 

と言ったところ

「行ったら、効くんですか?」という答えが返ってきた。

 

これが「ソンかトクか」である。

 

「神社仏閣に参拝すれば、絶体効果があるか」

これを考えて参拝するのは、考えものだ。

「お願いして、委ねて、自分もベストを尽くす」のが、本来のことだ。

 

それなら「ウソかホントかやってみろ」であり、その後に「やってみなきゃわかんない」という言葉を加えたい。

 

ある方が「関西は『もうかりまっか』ですから」と言っていたが、地域性もあるかも

 

 

ちなみに、少しづつでいいから、何でも「ソンかトクか(高いか安いか)」で、モノゴトを決めるのをやめて、好きか嫌いか、で生活してみるといい。

ほんの小さな事でもいいのだ。
ランチのメニューを「価格」で決めずに、好きなものにするとか。

 

そうすると、原始感覚(好きか嫌いか、快か不快かを聞き分けるちから)が、何となくではあるが、目を覚ます。

 

勿論、したくない人はしなくてもいい。

 

それが、自己選択であり、自己責任だから。

 

 

可視化、数値化と感覚

昨日の「第33回全国操体バランス運動研究会」では、「操体法の効果をもっと可視化、見える化したほうがいい」という話が出ました。

 

これは、大事なことだとは思いますし、学会やある程度学術的な場であるならば、必須事項でしょう。

しかし、逆に考えると「可視化」「データ化」ということは、「感覚」が信じられないことでもあります。

 

操体で一番重要な「感覚」です。

 

 

 

操体の用語を統一する、という話

昨日の「第33回全国操体バランス運動研究会」を振り返って。

 

今日は午後から「塾SOTAI」。

 

昨日の全国大会を振り返る。

橋本敬三先生が本の中で使っていた用語を使おう」という話であった。

 

これは、多分、私達が「第一分析」とか、新しい言葉を使っていることに対する、一種の突っ込みかもしれない。

 

といっても、発表なさった北田先生は「ひとり操体」という言葉を使っていらっしゃった。橋本敬三先生は、「ひとり操体」「ふたり操体」という言葉は使っていらっしゃならかった。

 

また、橋本敬三先生は、本の中で「カエル操法」という言葉も使っていない。

操体療法」という言葉も同様である。

 

そして、鹿島田先生は最近「ひざ操体法」という言葉を使っていらっしゃる。
「ひざ操体法」という言葉も、勿論橋本先生の著書には出て来ない。

 

そして、「きもちよさ」だが、

「どちらがきもちいいか」というように、きもちよさの比較対照はしていない。

★「きもちよさを探す」というのは、動いてみて、快かどうか確認するということで、
色々動いてみてキモチヨサを探すということではないと思う。

 

つまり「橋本敬三先生の書籍に出てくる言葉のみを使う」というシンポジウムでお話なさった先生が「出て来ない言葉」を使われているわけだ。

 

我々(操体法東京研究会)だけではないのだ。

 

これは、おかしいことではない。

 

また、関西では「側屈」を「わき伸ばし」と言っているし「般若身経」ではなく「基本動作」と言っているところもある。

 

また、操体が「楽な動き」から「快適感覚」に変わったのだから、言葉が変わるのは当然ではないだろうかと思う。