操体とダイエット
まず、回りを見回してみると、操体指導をされている先生方はまずスリムである。
男性にしても、お腹が出ている方はまず見当たらない。
また、80歳を越えたご高齢であっても若々しい。
(男性の場合、大抵は周囲に女性がいるのもポイントかもしれない。というか『色気』というのは若さを保つには必要不可欠なのである)
以前、操体法臨床講座を受講されていたTさんに、東京操体フォーラムで久しぶりに再会した。
何だか知らないがすっかりスリムになっている。
病気でもしたのかと心配して聞いてみたら、病気も食事制限も何もしておらず、毎日操体をやっていたということだけだった。
『ビールも飲んでますよ』と彼は言った。
それでも身体が変わったのだという。彼は自分の身体で実験しその結果を会得したわけだが、これは結構凄いことなのだと思う。
そういえば、以前操体を受講されていた方で、半年ぶりに会ったところ、9キロスリムになっていた。何故か聞いてみたら、やはり食事制限なしで、操体を毎日やっていたからだという。
やはり継続は力なり、なのだろうが、半年足らずで、食事制限なしで身体が変わるということなのだ。
なぜ、そうなるのかというと、やはりバランスが整うからなのだろう。
その方々は、別に急激にダイエットをしようとかそんなことは考えなかったのだが、結果的にスリムなボディを得ることができたのだと思う。
さてさて、前置きが長くなった
頸椎7番と上部胸椎のあたりに余分な肉がつくと、完全にオバサン体型になる。
どんなに他に気をつかっていても、オバサン体型になる。
猫背というのではなく、明らかにここに肉がつくのである。
また、お腹のお肉を取るよりも難しい(と、思う)。
何かの本で読んだ記憶があるのだが、確か老婦人の吊るしこぶ、のような言い方
(ご存じの方はご教授下さい。ヘラーの『ボディワイズ』にかいてあったんだっけ?)
をしたような気がする。イメージとしては、食用肉が倉庫の中に鉤で吊されている感じ。
で、なぜこれが「老婦人」なのかというと、吊されている、つまり自分ではどうにもならない
ような状況に置かれ続けてきた老婦人にできるものを指すのだという。
タロットカードの「吊られた男」の意味は「処罰をうける、苦痛、どうしようもない状態、
困難なとき、身動きがとれない状態などをさす」
一昔前は、今よりも女性の立場は強くなかったし、当然『吊されている』状態で
我慢してきた人が多かったに違いない。
いずれにせよ、ここにお肉がつくと、後ろ姿が一気に老け込む。
また、手がなかなか届きそうで届かない(というよりも触れない?)ので、
ある日鏡で後ろ姿を見て驚くのである。
これを解消するにはどうしたらいいかというと、やはり動かすということだ。
動かし方にはルールがある。これはまた今度の機会に。