操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

ふわ、くにゃ、すとん!操体法

操体法大辞典」の姉妹ブログとして、操体医科学研究所@書庫を作ってみました。
特に両方の区別はないのですが、こちらは主に今まで読んだ本などについてご紹介しようかと思っています。
最初の記念すべき一冊は、私が初めて書いた本です。

その前に
青木裕美著』とありますが、この時はヨメに行ってましたので。
その後、出戻って本来の名字に戻ったわけです。
たまに、結婚されて名字が変わったのですか?と聞かれますが、その逆です(笑)
今は花のシングルライフを送っておりますのでご安心下さい。

企画を始めたのが1997年、二年間かけて作った本です。内容的には今見ると、結構間違っているところがあります。

今、言うならば般若身経についての誤りが多いのですが、これは当時割と普通にまかり通っていたものであった(今現在でもこのようにやっているところもあります)のと、私の『般若身経』に対しての理解と認識と研究が甘かったという反省があります。

訂正箇所は http://www.teizan.com/fuwakunya.html
にありますので、お持ちの方はこちらをご参照下さい。なお、出版社には何度か改定新版の出版をお願いしていますが
まだ叶っていません。

私が最初勉強し始めたのは15年前です。
初めて操体を習った先生は、25年以上前の三浦先生の受講生の受講生だった小林完治先生でした。この本の監修は小林先生がされています。小林先生は勉強熱心な先生で、そのヤジウマ根性にはいつも驚かされたものです。

この頃学んだ操体は(というか、小林先生も15年前に教えて下さったような臨床はされていないと思います)、大変効果がありました。(今のほうがすごいんですけどね)

どのようにすごいかというと、痛みが瞬時に取れるのです。
でも、操体の本来の『快適感覚』というものからは、何となく遠い気がしました。「快方向に動かして瞬間脱力する」というのは、楽な方に動かして瞬間脱力しているのであって、その頃、楽(な動き)と気持ちよさの違いについて考え続けていた私にとっては、「操体って?」という思いもありました。受講生にも結構教えましたが、ある日気がついてみると、殆どは操体を学んでいるのではなくテクニック、技法、痛み取りとして学んでいることに気がついたのでした。

間違いの指摘ばかりしているわけではありません。この本は素晴らしいところがあります。
まず、それまでどうしても操体の本は『じじくさい』(失礼)とか『抹香臭い』という印象があり、明るいイメージが余りなかったのです。

そこで、見開きにしてもページが閉じないような、料理本仕様(縦よりも横が長い)というデザインで、明るく、のびのびとした、しおた まこさんのイラストを、ということになりました。

編集担当は、モダン出版のR女史、イラストはしおた まこさんが担当になりました。編集、イラスト、著者がしっかり組んで完成した、宝石箱のような本だと思っています。

http://homepage.mac.com/siotamako/
イラストを起こすにあたって、何百枚もの写真を撮り、実際、操体を受けていただかないとそのニュアンスは捉えにくいので、しおたさんにも数回操体を受けていただき、イラストに活かしていただくようにしました。

というわけで、記念すべき一冊です。