操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

失せ物と易と臨床。

世の中には独学で学べるものと、師匠について学ばないと習得ができないものがあります。

 

操体は独学ではまず難しいでしょう。というのは、人を相手にするものですし、感覚の分析を伴うので、机上の理論ではどうしても補えないところがあるからです。

 

英会話なども、基礎は独学でできますが、やはり上達するには実践です。
英語の電話などは、私も仕事で結構出たりかけたりしましたが、慣れです(きっぱり)。

 

さて、易も独学ではなかなか難しいと言われます。

私も独学でながらく勉強していましたが、やはり壁にぶつかり、専門学校で学ぶことにしました。

やはり、専門家に習うと進捗度が違います。

 

例えば、普通の本には出た卦(得卦)しか出ていませんが、易経を英語で
The Book of Changes というように、変化をみますので、得卦から之卦(しか、未来にどうなるか)を導き出したりします。また、私の行っている学校独特のメソッドもあり、もっと深く掘り下げて見ることもできます。

 

★私が行っているのは、新大久保にある昭和13年開校という占術の学校です。

 

さて、私は自分の失せ物はさっぱりなのですが、人の失せ物は結構見つけます。

 

師匠の失せ物などは、相当数みつけてきました。自分のがもっと見つかればいいのにと思うんですけどね。

 

さてさて、一つの事例を紹介しましょう。

 

友人の男性。昨夜から愛用の万年筆が行方不明。

 

というわけで、立筮(易をたてること)。

 

出たのは、地雷復上爻という卦(か)です。六十四卦のうちのひとつです。

 

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上半分を外卦(がいか)下半分を内卦(ないか)と言います。
上は半分に切れた棒が三段並んでいますが、これは陰が三つで、坤(こん)、すなわち「地」をあらわしています。

 

下半分は、上二つが切れた棒(そうです。切れた棒は陰をあらわします)で、一番下が一本の棒(一本の棒は、陽をあらわします)です。陰陰陽で、これは震(しん)、雷を表します。

 

上が地で下が雷で、地雷復です。

一番上の「陰」の横に赤い印がついていますね。これは爻(こう)といって、言わば、卦をもっと詳しくみるためのものです。

同じ地雷復でも、初爻、二爻、三爻、四爻、五爻、上爻(一番上を上爻といいます)では、違って来るからです。

 

さて、易占で大事なのは「筮前の審事」といって、ある程度の情報を集めることです。
霊能者だったら聞かなくてもわかるかもしれませんが、易占の場合はちゃんと情報収集をします。

 

私の場合の情報収集は、この方(友人)が、執筆をする方である、万年筆での執筆をなさっているというようなことでした。

 

さて、万年筆は出るでしょうか。

 

地雷復 復だから、出るでしょ(そんなものです)

 

外卦は家の外、内卦は家の中を指すことが多いのですが、上爻は外卦についているので、万年筆は家の外にあるのでは?

 

★そしてこれは私のヴィジョンですが、原稿などを書いている喫茶店の椅子や、床が目に浮かびました。

 

「喫茶店??かな??」

 

さらに、地雷復の卦の形をみてください。

 

なんだか、自分から見たズボンの形に見えたりしませんか?

 

足元に転がってるとか、ズボンのポケットから落ちたとか、そんな情報が入ってきました。

 

というわけで「家の中ではなく外?。「復」で戻ってくるのではと。喫茶店の椅子の隙間とか、隙間を探してみて下さい」と伝えたところ、

 

喫茶店にあったそうです。 おお~っ!

 

この場合、私は喫茶店という情報は得ていなかったのですが、何故か「喫茶店」というのがアタマに入ってきたんです。

 

これだけは直感というか、ビジョンというか、浮かんだものでした。

 

私の周易の先生は「易が当たるのは、潜在意識からの情報にコンタクトしているから」とおっしゃっていましたが、確かに「喫茶店」というのは、潜在意識から引っ張りだしてきた情報なのでした。

 

 

ちなみに友人、今年門司港に行った時、iPhoneをなくしたのですが、脳裏に「門司港駅」と浮かんだので(本当に浮かんだんです)「駅に届いているよ」と言ったところ、本当に駅に届いていたということもありました。これは私も後で聞いて「ホント?」とびっくりしましたっけ。

 

臨床の診立てもこれくらい上手くいくように、精進したいと思います。