先日のミスカトニック先生のセミナーで聞いた、二宮尊徳の名言です。
あすをも食えなくなれば人間は心どころではなくなります。道徳どころではなくなります。豊かな経済があってこその道徳心、モラルなのです。つまり経済なき道徳は寝言に過ぎない。
さて、東京操体フォーラム実行委員ブログですが、今回は「プロ意識とプロ根性」というテーマです。
私は再来週辺りに執筆予定です。
「もううるさいからやめろ」と言われても書きますが、
2000年、仙台で開催された「全国操体バランス運動研究会」の基調講演をある大学の先生がなさったのです。
その時、会場には私も三浦寛先生もいましたし、故瓜生良介先生も、鹿島田先生も、故中川重雄先生、故白澤先生などもいらっしゃいました。操体のプロが集まっていたワケですよ。
その大学の先生は「操体でお金を貰ってはいけない」と言ったのでした。
はい、操体臨床で生計を立てている私達に「操体でお金を貰ってはいけない」と、おっしゃったワケです。。。
大学の先生だったら、操体の臨床や指導をしなくても、患者さんをみなくても、大学からお給料が出ますからね。
この時は、操体のプロの先生方からブーイングが出ました。
そもそも、ドクターである橋本敬三先生も、患者さんから治療費を頂いていたわけです。
「操体でお金をもらっちゃいけない」というのは、操体のプロに対して(橋本敬三先生に対してもですよ)失礼この上ありません。
操体の勉強をしている受講生で、会社員とか臨床とは別の仕事をしている人に対して、私は「家族相手じゃ勉強にならないから、対象を増やしなさい」と言っています。
物々交換でもいいから、100円でもいいから、対価が発生するようにしなさいと。
★逆に、友人ならば「お昼おごるから体を貸して」と、こちらから払って触らせてもらうというのも一つの手です。
また、これも面白い話ですが、
セミナー料金が高いほど、セミナーの満足度は高いという調査結果があります。安いセミナーほど「もっとこうしろ」とか「ああしろ」が多くなるようです。
つまり「安いセミナー」には「欲張りさん」が来るようなのです。
そして、これは体験談なのですが、
有る時、東京操体フォーラムで、当時鍼灸の学校にいっていたメンバーが「☆鍼灸学生は貧乏だから、参加料金を安くして欲しい」ということで、テストケースとして、破格のお値段にしました。
☆このメンバーが言ったことで、本当かどうかはわかりません。
そして、鍼灸の学生さんが結構来たのですが、とにかく質問が多かったのを覚えています。
一言で言えば「えげつない質問」。
いわば「秘伝教えてくれ」みたいな(笑)質問です・・・
または、お寺でお坊さんに「どうやったら悟れるかここでちょっと教えてくれ」みたいな感じだと思っていただければいいでしょう。。。
つまり
「そういう質問は、講習に参加してから聞いたら?」というような、いわゆる「とっても欲張った質問」
だったのです。
「そういう質問は、講習に参加して、ある程度理解した方に答えるのが妥当です」と誰かが説明したのを覚えていますが、
「欲張り感」が満載でした。
三浦先生の講習でも、ごくたまに、一度位の見学を許される人がいたりしますが、そういう人に限って「そういう質問は、ちゃんと講習受けてある程度解ってからしなよ・・」という質問をします。
そして、そういう質問をする人は、まず定例講習には参加しません・・・。
残念ですが、
操体の「バルの戒め」
がんばるな、いばるな、よくばるな、しばるな に違反しているのです。
確かに操体以外でも「価格が安いセミナー(タダの場合は皆余り期待していない)」では、欲張り感満載というか「それって、もっと勉強してからする質問じゃないすか?」というような反応が多いような気がします。
そして、私共の仲間ではありませんが、操体指導をなさっている方から
「それって第4分析の質問だよね」という内容の質問を受けました。
その時参加していた操体のセミナーは、参加費2千円で、三浦先生が話すという(とても信じられないというか、安価すぎます)ものでした。
「そのご質問は、このセミナー料金(二千円)では安すぎますよ」と私は云いましたが
その方は
「操体って、安いもんだと思ってました」と言ったのです。
操体をやってる人が「安いもんだと思っていた」と言うなんて、信じられませんでした。
やっている人間が「操体には素晴らしい価値がある」と信じなくて、どうして素晴らしい結果が出せましょうよ。
それとも、内容よりも「安い」ことが美徳なのでしょうか?
まあ、これは人によっても違うかもしれませんが、私は価値あるものだと信じています。
実際にみているから。