ウエイクワードをご存知でしょうか。
iPhoneを持っている人は、Siriというアシスタントが入っているのはご存知だと思います(Macのパソコンにも入ってますね)。
ウエイクワードというのは、これらのアシスタントを起こす(起動させる)言葉です。
Apple系 Hey, Siri
amazon アレクサ
ですね。
これ、やってみるとわかるんですが、ヘイとかOKは、結構勇気がいります(笑)。
アレクサ、も最初は恥ずかしかったんですが、慣れました。
もしかすると、Hey SiriもOK Googleも慣れかもしれませんが、ちょっと恥ずかしい。
日本人だも~ん(笑)
というわけで、私はもっぱら「アレクサ」です。
アレクサ、電気つけて
アレクサ、サラ・ブライトマンかけて(Amazonミュージックから掛けてくれる)
アレクサ、今何時?
アレクサ、今日の天気は??
とかなんですが、
操体にも「ウエイクワード的」なものがあります。
これは、「からだが起きる」「からだが反応する」言葉です。
「体感語」とでも言ったら良いでしょうか。
先日、受講生が「私もその言葉を臨床で使ったほうがいいんでしょうか」という質問がありました・
三浦先生は「自分が使いこなせる自信がなければ、使わなくてもよい」とアドバイスしていました。
本人が「こんな言葉、本当にからだが反応するのかなぁ」とか「今ひとつ自信がないなあ」という感じならば、使わないほうがいいです。
操体の臨床で、意外と忘れられがちなのが、言葉の使い方です。
からだは、言葉に反応します。
立て板に水、のように、すらすらっと言葉が出てくることがありますが、すらすらっと出てきても「からだに通じていない」ことがよくあります(みているとわかります)。
要は、立て板に水的に、すらすらっと話しているけれど、からだに伝わっていない場合と、一語、一語がからだに伝わっている場合は、あきらかに違うのです。
操体の創始者、橋本敬三先生は、さすが東北の人というか(私の父方の祖父、宮城生まれと話し方がそっくりです。年も同じくらいです)、「東北のおじいちゃん」的な話し方ですが、東北弁なので、立て板に水という感じではありません。
しかし、動画やラジオの声を聞くと、「からだに届いている語りかけ」であることがわかります。
また、我らが師匠、三浦寛先生の言葉の誘導は、選び抜かれた単語とタイミングに加え、からだに届いているというのがよくわかります。
これは「被験者(患者)」に語りかけているのではなく「からだ」に問いかけているのです。
これを、操体的ウエイクワードというのでは。
そして、その辺りには、ヒプノセラピーというか、橋本敬三先生が「意識を変える名人」だったということも繋がってくるような気がします。
治療室に入ってきた人をじろっと見ただけで、治したとか「またまた~」的な「橋本敬三伝説」がありますが、声をきいてみると「言葉かけ」で患者さんの意識を変えている、意識というか、無意識を変えることによって、治癒に導いているのではないか」と思ったりします。
そして、それは東北弁なのです(多分)。
西の方の方は「操体」をそおたい(博多弁のそうたい、そうたい、のサウンド)で発音しますが、「そおたい」「そおたいほお」ではなく「そうたい」「そうたいほう」なのです。
勿論、各地の言葉によって違ってもいいのですが、もともとの、橋本敬三先生の言葉かけは、東北のサウンドなのです。
私自身、この動画で橋本敬三先生の声を聞いた時は、話し方のあまりの懐かしさに、驚愕したものでした。
橋本敬三先生のなさっていた操体法を学ぶのであれば、是非東北弁で再現していただきたいと思います。
今は絶版のようです↑