操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体法のセルフケアの心構え(2)

追補になりますが、よく言われることがあります。

 

「自然体立位」や「般若身経」を指導した後に

「これ、起きてる間中ずっとやってなきゃいけないんですか?」

 

う~ん。

これも多分、根底を掘り下げると「損か得か」なんですね。

つまり「たくさんやったほうが効果があるのでは」です。

 

最初は「気がついたらやる」とか「操体のセルフケアやってる時に気をつけてやる」程度で構いません。

 

やっているうちに、からだが習得して「自然にできる」ようになります。

この「自然にできるようになる」のが、一つの到達点になります。

 

欲張って、早くできるようになろうと、詰め込むと、折れたりすることになります。

 

もし、自分が「超欲張りだからなあ」と思うのであれば、「まあ、操体のセルフケアの時くらいは欲張るのやめよう。橋本敬三先生も『欲張るな』って言ってたし」と、橋本先生のアドバイスを思い出して下さい。

 

欲張りでもいいんです。操体のセルフケアの時は欲張らなければ。

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東京操体フォーラムの実行委員の皆さんも、最初は「自然体立位」をやっていても、側屈をやったらつま先が外を向いていた、とか、そんな時があったはずです。私もです。

 

それが、毎日ちょこちょことやっていて(ここがポイントですが、終日ずっとやっていようと思うとストレスになります。集中した時だけやればOK)、ある時気がついたら、意識しなくても普通にできていたのです。

 

(1)でも書きましたが、最初は「操体のセルフケアをやるとき」だけで大丈夫です。

たまに「全ての生き方の中で『損得』『正しい正しくない』で暮らさないといけないんですか?」という方がいらっしゃいます。

真面目な方だと思うのですが、これも下には「やればやるほど効果があるんじゃないか」という「損得」が隠れていたりするのです。

べつに、全ての生き方の中でやる必要はありません。

しつこいですが、最初は、操体のセルフケアの時だけで大丈夫です。

 

自然に身についてくるのを待てば良いのです。