操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

日本辺境論。

日本辺境論 (新潮新書)

日本辺境論 (新潮新書)

大阪の兄さんこと、A氏からのお勧めで読む。日本文化の特殊性という、繰り返し繰り返し書かれる命題を解説したものだが、前書きの最後に『この仕事はボランティアで「どぶさらい」をやっているようなものですから、行きずりの人に懐手(ふところで)で、「どぶさらいの手つきが悪い」とか言われたくないです』と書いてある。私はこの箇所にとても惹かれた。
後半の『機の思想』については、A氏お勧めのとおり、操体など、師弟関係を持って何かを学ぶ者にとっては非常に興味深いことが書かれている。
例えば、ある程度師に追いついて『○○流』と名乗る場合のメリット、デメリットについてのコメントは、思わず頷いて読んでしまった。

自分の経験から言うと、例えば師匠がちょっと言い間違えをして『右』を『左』と言うとする。
聴講生や、何も知らない場合は『間違っていますよ』と、正したりするのだが、弟子だったら「あ、師匠は今『左』と言われたが、本当は『右』なのだ」ということがわかるのである(笑)。

先日、師匠のおやつを買うためコンビニに行った。師匠は甘い物が大好きなのだが、棚の間を歩きながら
師匠『おい、コペンバーゲン買って』
私『コペンバーゲンですか』

私がコンビニの棚から取ったのは、バームクーヘンであった(笑)