操体法大辞典

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曹洞宗在家得度式

少し前になりますが、平成30年9月3日、田町の仏教伝導センタービルの「縁の間」において、曹洞宗の在家得度式が執り行われました。

私のお師僧様、中野東禅先生は「在家得度はプチ出家」と言っておられます。

中野先生は良寛さんの研究者でもあるんですよ。

 

NHK「100分de名著」ブックス 良寛詩歌集―「どん底目線」で生きる

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曹洞宗の常識

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東京国際仏教塾  

第30期曹洞宗クラスの仲間と共に、中野東禅老師より在家得度を受け、お釈迦様から数えて(一代目が摩訶迦葉和尚です)八十七代目の仏弟子となりました。

 

「何で曹洞宗なの??」と、聞かれますが、両親の家が曹洞宗なのと、三浦先生が「道元さん」好き、駒場は三茶の隣だし、操体とご縁の深い、東北福祉大曹洞宗系の大学だから。また、私が大好きな豊川稲荷(稲荷と言ってもお寺です)も曹洞宗だからかな。

特に赤坂の豊川稲荷別院は、大岡忠相大岡越前)が愛知の豊川稲荷から勧請してきた別院で、曹洞宗だけど祈祷専門というお寺です。こちらは「豊川荼枳尼眞天」が祀られています。普通?の荼枳尼天は、白狐にのって剣をもっていらっしゃいますが、豊川の荼枳尼眞天は、稲穂を担いでいらっしゃいます。

 

 

 

さて得度式当日のメモから、式の内容を書き出してみたいと思います。

 

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★頂いたお数珠。アベンチュリン(インド翡翠)の緑が美しいです。

 

 

平成三十年三月、五ヶ月に渡る「東京国際仏教塾曹洞宗クラス」の修行の最終日「得度式はまだまだ先だね。また元気で会いましょう」と,手を振って別れてからあっという間の半年でした。

 

最終日の前日は、成田山近くのうなぎ屋さんで打ち上げ、最終日は「般若心経」を、木魚を叩きながら鐘(難しい時で「けい」といいます)を叩くという、歌うドラマーのような経験をしました。あっという間の五ヶ月でしたっけ。

 

そして平成三十年九月三日、東京都港区の仏教伝道協会「縁の間」において、第三十期曹洞宗コースの修了者のうち九名の在家得度式が、導師中野東禅先生により執り行われました。

得度式は本尊上供から始まります。

普同三拝に続き、般若心経読経、本尊上供回向、普同三拝に続き、中野導師から

 

「このたび皆様は,仏弟子になられたいとのご要請がございました。そのお気持ちに迷いはございませんか」

という確認があります。我々新弟子一同は

の「ございません」と答えます。

 

中野導師から「ここに仏法僧三宝ご照覧のもと、仏陀の一番弟子摩訶迦葉大和尚から八十六代目の仏弟子東禅を介して仏の弟子になられる儀式を執り行います」

 

というお言葉を頂き、南無十万仏 南無十方法 南無十方僧の礼賛後、過去の汚れた行いを懺悔する「懺悔文」を唱えます。

 

続けて導師より

「今身より仏身に至るまで汝よくたもつやいなや」という問いがあり、私達は

「よくたもつ」と答え、仏弟子になることについて三度の確認がありました。

 

 

その後は儀式のクライマックス「剃髪と酒水」です。

 

導師より「この儀式は仏陀の時代から綿々と続くものです」というお話がありました。

私はこの辺りで、すでに頂いた戒名を見て、感動のあまり少しウルウルしていたのですが、ここで改めて本当に仏弟子になるのだという感動を覚えました。

生まれ変わるというか、なんだか「うわ〜」という感じです。

 

弟子が合掌低頭し「流転三界中 恩愛不能談 棄恩入無為 真実報恩者」のお唱えとともに、導師から剃髪、酒水を受けました。

 

次に三帰礼文を唱え、導師より

 

「汝、今身より仏身に至るまでよくたもつやいなや」

 

という問いに対し、新弟子一同は「よくたもつ」と答え、この問答を三度繰り返した後、導師より三聚浄戒を受け、さらに十重禁戒を受け、その都度「よくたもつ」と誓いました。

 

その後は戒名の授与です。

中野導師より、禅宗の戒名は上二文字は道号(仏道の徳)といい、実字可(名前から文字を拝借しても良い)とし、下二文字が戒名・仏弟子名でその人柄の徳を示すことになっています、というお話がありました。

 

そしてそれぞれの戒名について説明がありましたが、私を含め,新弟子達は頂いた戒名の素晴らしさに感動(感動ばかりしていた気がします)していました。

 

その後戒名授与証、血脈、絡子、数珠、聖典が授けられました。戒名授与証は、額に入った立派なものでした。絡子は裏側にそれぞれ戒名が書かれており、仏陀の時代からのお袈裟の歴史についてのお話を伺い、得度式は無事終了致しました。

 

得度式の後は、仏教伝道会館の「菩提樹」にて、中野先生、洞口事務局長を囲み、仏弟子になった喜びと共に、近況報告、中野先生への質問、中野先生のお話などで、あっという間の一時間半でした。

また、中野先生の「東禅節」を久々に聞くことができ、東京国際仏教塾で得た素晴らしいご縁に感謝し、お開きとなりました。

 

同期の仲間の内、一人は既に得度(頭を剃った)しており、他の同期の方々の半数以上は、静岡の可睡斎に修行に行くとか、名古屋の尼僧堂に行くとか、本格的な修行に入るそうですが、私はまだまだ操体の伝道や後輩の育成とか、俗世での仕事が残っているので「在家得度」のままで行く予定です。

 

在家得度式を終えてからの印象ですが、仏様の世界との繋がっているコードみたいなものが、ちょっと太くなったような気がします。

 

なお、禅宗と言っても私は祈祷寺である豊川稲荷が好きなモノで、ご祈祷ということで、真言密教にも興味があります。

 

東京の高野山別院で、結縁灌頂もやるそうなので、こちらにも参加したいなと思っています。

 

こちら、何度か紹介していますが、おかざき真里さんによる、最澄空海橘逸勢たちばなのはやなり、白居易)のお話です。

絵柄もよくある「仏教系の真面目なマンガ(ちょっとダサい絵柄@すみません)」とは違って、「美麗劇画調」です。

阿・吽 2 (2) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

阿・吽 2 (2) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

 

 

 

 そして、松岡正剛さんの「千夜千冊エディション」の1冊目のしょっぱなは、道元禅師の「正法眼蔵」(しょうぼうげんぞう)でした。

 

サイン会で松岡さんに「今度曹洞宗で在家得度します」と伝えました。

 

「え?そうなの」と驚かれてました、