私は2000年に、曹洞宗で在家得度しています。
在家なので、アタマを剃っているわけではありませんが、戒名つまり仏弟子としての名前は持っています。
師匠三浦寛先生のご実家も曹洞宗、操体とご縁がある東北福祉大は曹洞宗系の私立大です。ついでに東京の操体の聖地?三軒茶屋は駒澤大学のお隣ということで、何かご縁があるのだろうと思っています。
私のお師僧様は、中野東禅先生といいます。東京国際仏教塾では長いこと曹洞宗専門課程を担当されていましたが、一昨年引退されました。
卒業生が集う「東禅会」では、私も幹事を務めさせて頂き、大変お世話になりました。
★なんと!橋本敬三先生の「生体の歪みを正す」の創元社からも本を出していらっしゃいます(これは感激しますよね)。
ちなみに中野先生は「東禅節」と言われる噺家も顔負け?(もともと落語は法話説法から来ているそうです)のお話が魅力です。
中野先生は良寛さんの研究もされており、私が以前松岡正剛先生の「外は、良寛。」や、
「千夜千冊エディション 本から本へ」(実は冒頭が道元の「正法眼蔵」なのです)や
こちらをお送りしたり、また仏教塾のイベントで写真を撮らせていただいたりと、色々ご縁を持たせて頂きました。
ちなみに、中野先生は可睡斎(かすいさい)にいる、ブラジルの修行僧の方に依頼して
「般若心経」のスペイン語訳とポルトガル語訳を作っておられました。
私は操体のご縁で、師匠三浦先生とともに、マドリッドで何度か操体のセミナーを開催させて頂いています。中野先生に以前そのお話をしたこともあり、今回、完成した「般若心経」のスペイン語版とポルトガル語版を送って頂きました。
昨年、ごく内輪での忘年会で東禅先生にお会いしたのですが、背広姿にベレー帽というお洒落な姿で、お元気そうで安心しました。東禅節も健在でしたよ。
ちなみに、操体では「身体運動の法則」のことを「真実を解いた短いお経になぞらえて」「般若身経」と呼んでいます。
(ユーモアのつもりでやったけれど、お叱りを受けることもある、と、橋本敬三先生も書かれています)
「般若心経」と漢字が違うだけなので、一時問題になったことがあるようで、関西地方では「般若身経」と言わないところもあるようです。
以前スペインに行った際、何人かが「操体に於ける般若身経」と「仏教経典の般若心経」を混同していたことがあり、私自身「これはまずい」と思いました。
日本国内でも、我々操体関係者は普通に「般若身経」と使っていますが、操体を知らない人にとっては「般若心経」と聞こえるわけですし、「お経をもじっちゃダメでしょ」とお叱りを受けたこともあります。
また「操体って『般若心経』っていうけれど、宗教的なものも関わっているんですか」と言われたり。。。いやいや「心」じゃなくて「身」なんですよ。
この辺りはご本家「般若心経」の邪魔をしないように気をつけないといけません。
この時考えついたのが、仏教経典の「般若心経」は "Heart Sutra" で、操体の基本運動の「般若身経」は"Sotai Body Sutra"という説明です。
スペイン語版です。
2020年、2021年とコロナでスペインでセミナーを開催することは叶いませんでした。
今年もコロナ禍、ウクライナとロシアの戦争で、まだまだ渡西のチャンスは遠いかもしれませんが、今度行った時は、坐禅の指導しちゃうぞ!とか考えています。