操体の施術者は、女性が向いているのは確かです。
東京操体フォーラム実行委員の男性諸氏をみてもわかるように、ムキムキ系はいません。整体とか手技療法系のところに行くと、必ず?坊主アタマでムキムキした人がいますよね。操体は「細マッチョ」が多いんです。
何故かと言うとインナーを鍛えているので、体の外側に筋肉のヨロイを作る必要がないうえに、力勝負ではなく、しなやかさ勝負だからです。
力が強すぎて(力のコントロールができず)、被験者に「痛い」とか「強い」と言われるのは操体ではマイナスです。また、相手の手関節や足関節に入り込む場合は、しなやかで細いほうが入りやすく、小回りがきくほうがいいのです(上手い方は、からだが大きくても小回りがききます)。
また、私は手が小さいんですが、手の大きさや握力は、操体の動診には関係ありません。
イチローが、子供の時、バットを振る練習をしていると「プロ野球選手にでもなるのかよ」と、バカにされたという話、プロになってからも親戚のおばちゃんから「アンタには絶対無理」と言われた口惜しさをバネにしたという話をしていました。
そういえば、私自身も操体を勉強しようと心を決めた時、当時太極拳を習っていた会の会長(在家の入道。つまり、得度はしてるけど出家はしておらず、家で僧衣を着たり坊主アタマにしている人)、この方マッサージ師だったんですが、
この方に
「操体は難しいから女には無理だ」と言われました(笑)
「あんたなんかせいぜい地方のホテルでマッサージでもするのが関の山だ」
と言われました。
結構ひどい言いようですよね。
なお、この方は、坐禅会とか秩父巡礼の会などもやっており「坐禅中に秩父で悟った」と公言していました。
「悟ったヤツがこんなこと言うかよ!」ですよね。
まあ、言った本人は忘れてると思いますが、当然ながら私は忘れてません(笑)。
この会のコンセプトは「おおらか」なんですが、
おおらかでもなんでもないじゃん(笑)。
「操体は難しいから女には無理だ」
なんてよくも言ってくれたな(笑)。
これをバネにして勉強した(半分くらいホント)というわけです。
今でこそ「笑」とか書いてますけど、当時の私の口惜しさったら。
ちなみに、操体の世界ですが、体操教室やサークルは、当然ながら、女性が多いです。
しかし、指導者やプロの女性は少ないのが現状です。
操体法東京研究会の定例講習では、私が三浦先生にお願いして、女性の受講生がきもちよく講習を受けられるよう、その辺りも色々便宜をはかっていただいていますし、男性受講生には「女性のクライアントに嫌われないような触れ方、言葉のかけ方」も伝授しています。
なお、たまに「女性の被験者には女性の施術者」というようなことをやる療法の話も聞きますが、私も三浦先生も、操体は「性別関係なし」だと思っています。
勿論中には、男性の操者にイヤな目にあって、女性の先生がいいという方もいますので、それはそれでニーズはあります。
そうです。私は
「男性の操者にイヤな目にあって」というのもなくしたいのです。
「女性のクライアントに好かれる操体臨床」ができる男性操体指導者を育成したいのです。