操体法大辞典

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それにはふか〜いワケがある(つづきのつづき)

今日は一ヶ月ぶりで施術会を開催しました。

 

終わってから、三茶のコメダコーヒーで、実行委員の寺本君と三浦先生とコーヒーを飲みながら雑談をしていたのですが、やはり話は「やっぱり我々は皮膚っていうけど、カワとは言わないよね」という話になりました。

 

昨日私がブログに揚げた「火の呼吸と炎の呼吸」(鬼滅)の話にもなりましたが、狂言を修業している寺本君が、面白い話をしてくれました。

 

狂言も面(おもて)が欠かせませんが、業界用語?では「面を付ける」とは言わずに

「面(おもて)をかける」というのだそうです。

一般の人は「面をつける」と、言ったりしますが、関係者からすると「つける」のでなく「かける」のであって、それは重要なことであり、「つけるもかけるもどっちも同じだろう」ではないのだそうです。

 

私が思うに「つける」といって装用する場合と「かける」場合、やはり演ずる人の心構えが違うのと、「おもてをかける」という言葉の中に、長い歴史と、受け継いできた人達の気持ちがこもっているような気もします。また「かける」という言葉からは「憑依する」とか「纏う」のようなニュアンスを感じます。面をかけることによって、現代に生きる演者が、時空を越えていにしえ人に憑依されるとでも言えばいいのでしょうか。

 

それをきいて「そりゃ『かける』だよね、と納得した次第です。

 

 

業界の特有の言葉は、やはりそれなりに意味があるのです。